「著作権」とは

記事公開日: 2023/10/02 最終更新日:2026/08/06
著作権とは、著作物を無断で利用されない権利です。著作物を創作した時点で自動的に発生し、著作者人格権と著作権(著作財産権)の2つに分かれます。医学分野の転載許諾実務でどの権利が関係するのかも含めて、簡単に整理します。
著作権は創作した時点で発生する
著作権は、著作物を創作した時点で自動的に発生します。登録や表示などの手続きは必要ありません。
また、著作権は永久に続くものではなく、保護期間が定められています。原則は著作者の死後70年ですが、無名・変名の著作物や団体名義の著作物、映画の著作物では、公表の時が起算点になる場合があります(第51条~第54条)。
保護期間を過ぎた著作物は、著作権による制限を受けずに利用できます。
なお、著作物を見る・聞くという行為に著作権は及びません。
著作者人格権と著作権(著作財産権)
著作物を創作すると、著作者には2つの権利が生じます(第17条1項)。
1つは著作者人格権(第18条~20条)、もう1つは著作権(著作財産権。第21条~28条)です。
日常的に「著作権」と言うときは、この両方を含めて指すこともあります。
著作財産権のうち、学術分野の許諾実務で主に関係するのは、複製権(第21条)、上映権(第22条の2)、公衆送信権等(第23条)、翻訳権・翻案権等(第27条)、二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(第28条)です。
複製権は「複写機でコピーをする」という狭い意味ではなく、「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること」と定義されています(第2条1項15号)。紙の出版物をPDFにする、いわゆる電子化も複製にあたります。
上映権は、著作物を公に上映する権利です。
公衆送信権等には、インターネットでの配信のほか、放送や有線放送も含まれます。
翻訳権・翻案権等は、著作物を翻訳したり、改変して新たな著作物を作ったりすることに関する権利です。
著作者人格権は、公表権(第18条)、氏名表示権(第19条)、同一性保持権(第20条)の3つです。
氏名表示権は著作者名をどのように表示するか、同一性保持権は著作物を意に反して改変されないことに関する権利です。著作財産権と異なり、著作者人格権は他人に譲渡することができません(第59条)。
著作権を侵害した場合に生じる責任
著作権を侵害した場合、刑事上は10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金、またはその併科が定められています(第119条1項)。法人に対しては、3億円以下の罰金が科される場合もあります(第124条1項)。あわせて、損害賠償などの民事上の責任も生じます。
他人の著作物を利用する場面では、どの権利が関係するのかを確認したうえで進めることになります。
まとめ
- 著作権は創作した時点で自動的に発生し、保護期間が定められている
- 著作者には著作者人格権と著作権(著作財産権)の2つの権利が生じる
- 著作者人格権は譲渡できず、著作財産権とは扱いが異なる
著作権は、創作と同時に発生し、権利の内容も複数に分かれています。他人の著作物を利用する際は、どの権利が関係するのかを確認しておくとよいでしょう。
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