複数の出典から図表を転載する際に、見落としがちなポイントとは?
プロモーション資材の制作にあたり、複数の論文や書籍から図表を転載するケースは少なくありません。出典が...
小野寺 舞
許諾申請の代行を依頼すると、「元の論文(出典)を確認してください」「元文献を用意してください」と言われることがあります。「なぜそんな作業が必要なのか」と感じる方も多いかと思います。今回はその理由を整理します。
転載許諾申請とは、「○○という出版物の○○ページに掲載されている○○という図表を、このような形で転載させてください」と権利者に申告し、承諾を得る手続きです。 権利者はその申告内容をもとに諾否を判断します。つまり、申告が正確でなければ手続きは成立しません。「どこかで見た図表を使いたい」「以前から使っているが出典は曖昧」という状態では、申請そのものが始められないのです。
申請に必要な情報をそろえるためには、元の論文や書籍を手元に用意し、正確に確認することが出発点となります。
具体的には、以下の情報を整理する必要があります。
これらは申請書に記載する基本情報であり、元文献を確認しなければ正確に把握できません。 「たしかあの論文だったはず」といった記憶だけでは申請書の作成はできないため、必ず原典の確認が必要です。
書誌情報の確認だけでなく、元文献を実際に見ることで初めて判断できることがあります。
転載したい図表の下に「出典:○○より引用」と書かれている場合、許諾は大元の文献の権利者から取得する必要があります。 元文献を確認しなければ、この孫引きの有無は判断できません。
論文にクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)が付与されている場合、 条件によっては許諾不要で利用できることがあります。 ライセンスの種類は論文の1ページ目や巻末に記載されていることが多く、 元文献の確認によって初めて特定できます。
制作物に掲載する図表が元文献の図表をそのまま使用するのか、一部を改変するのかによって申請手続きは変わります。 改変利用を認めていない権利者もあるため、事前の整理が必要です。 元文献と制作物を見比べることで初めて判断できます。
これらは申請の要否や申請先、手続きの内容に直接関わる情報です。 元文献の確認は、許諾処理の精度を高めるためにも欠かせない工程です。
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