英語論文の図表を日本語に翻訳して載せたいのですが、許諾は取れますか?
「海外の論文に掲載された図表を日本語に翻訳して制作物に掲載したい」というご相談は少なくありません。結...
小野寺 舞
プロモーション資材の制作にあたり、複数の論文や書籍から図表を転載するケースは少なくありません。出典が複数になると、許諾申請は一気に複雑になります。何が起こりやすいのか、まず全体像を整理します。
転載許諾申請は、「この資材にこういう図表を使いたい」という申告を権利者に行う手続きです。権利者は出典(出版物)ごとに異なるため、申請先も出典ごとに分かれます。たとえば、10点の図表を転載したい場合、それらが5つの異なる出版社・学会から発行された出版物に掲載されていれば、最低5か所への申請が必要になります。一括ですべてをまとめて申請できる窓口はなく、それぞれに個別に手続きを行う必要があります。
申請から許諾が下りるまでの期間は、権利者によって大きく異なります。早ければ数日で済む一方、長い場合は数か月を要することもあります。月に一度しか審議を行わない権利者もあれば、GWやお盆、年末年始には手続きが停止する場合もあります。出典が複数あるということは、こうした「読めない待ち時間」を出典の数だけ抱えるということです。「資材の完成が翌週なのに、まだ許諾を取っていない」という状況は非常に危険です。許諾申請は制作の“最後の仕上げ”ではなく、“制作と並行して進める作業”と位置づけましょう。
理想はすべての申請を同時に始めることですが、準備の都合上、実際には優先順位をつけざるを得ないことも少なくありません。
「時間がかかりそうな権利者」「許諾が下りるか不安な出典」「費用が高くなりそうな出典」-どれを先に動かすべきかには、判断のコツがあります。着手順の具体的な考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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