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作図と改変の違いはなんですか?

Q1.作図と改変の違いはなんですか?

A1.一般的には著作権法上は「作図すること」の許諾は不要ですが、「改変すること」には許諾が必要なケースがあります。

まず、「作図」と「改変」の意味をはっきりさせる必要があります。
「作図」は文字通り、図を創作するということですから、作成された図の著作権はその図を「作図」した人にあります。このブログで取り上げている領域では、データなどを元にグラフにする等を指すケースが多いと思います。データは著作権の保護対象ではないため、著作権法的には「作図すること」の許諾は不要です。しかし、データを使って独自に作成したとしても、それがオリジナルの著者の意図に反する場合は著者の名誉を侵害したとして、クレームがつくケースもあります。

一方、「改変」は、元からあるものに変更を加えることです。一般的な使い方では、「内容」を変えること、「見た目」を変えること、「内容」と「見た目」の両方をかえること、があり得ます。著作権法的には、著作物の「見た目」=表現形式を変えること、は無断で出来ません。ただし医薬文献の領域=科学コミュニケーションの立場で考えると、当然ながら「内容」が変わっていることがより大きな問題です。内容が代わっていれば、当然「改変」として許諾を取る必要があるでしょうし、その場合、同一性保持権の問題として、著作人格権にも関係する可能性があるので、著者からも許諾を取る必要が出てきます。
いずれにせよ、著作権法とは関係なく、内容が勝手に変えられることはあってはなりません。内容が変わっているのに「見た目」が同じ、であれば、一層良くないと考えることもできるでしょう。

それでは、内容は同じで「見た目」だけが違う、と言う場合はどうでしょうか?著作権法を字面通りに読めば無断でできませんが、科学コミュニケーションの立場でいえば、「間違い」とは言えないかもしれません。
このように、著作権法と科学コミュニケーションの相性は余り良くないのですが、どのように折り合いをつけるのか、これは法律というよりも実務的な判断の問題かもしれません。
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