HOME>「名言」「格言」は勝手に使っても問題ないですか?
 

「名言」「格言」と言われているものは、形式的には、1-2文程度以内の短い文章、という事ができると思います。また、その文章を残した人は、過去の偉人等の場合と、現在も活躍している人の両方のケースがあると思います。

 

過去の人であれば、その言葉を発した人が亡くなって50年以上経過していれば、著作権の問題は発生しません。著作権の保護期間の延長の法改正があれば、その期間です。

 

問題は現在も生きている人や、亡くなっていても保護期間内にある人の場合は、その「名言」「格言」が著作物かどうか、という事で判断する必要があるということです。とはいえ、1-2文の短い文章を著作物かどうか、を明確に線引きするのは非常に難しい問題です。

 

長い文章に比べて短い文章は、著作物ではない可能性が高くなりますが、俳句や和歌などは立派な著作物ですし、交通標語のような短いフレーズの著作物性を認めた判例もあります。したがってやはり表現そのものの創作性と言うところに行きつくことになりますが、これを客観的に判断することは極めて難しいように思います。

 

歴史上の偉人の言葉のように時間の淘汰を経て文字通り「名言」「格言」として残っているならともかく、現代の人が発した言葉の場合、「名言」「格言」と言ってよいのかどうか、を迷うケースが多いと思います。単なる「つぶやき」だったり、その人が書いた本のタイトルだったりの事もあります。

 

しかし、誰が発言したかを誰もが知っているような場合、それをプロモーション資材や広告などでキャッチコピーとして使う場合には、著作物かどうかの著作権法的な議論は横に置いて、許可が必要と考えます。誰もが知っているような場合は、その「言葉」イコールその「人物」とも言えますので、その人物が広告に出ている、と言えるのではないでしょうか。

 

もし、誰が言ったかわからないような言葉であれば(そのような言葉が「名言」「格言」と呼ばれるケースは少ない気がしますが)、そもそも許諾を取ることが難しいですし、おそらく許諾は不要と思います。もちろん慎重な調査が必要です。

 

その「言葉」を本文中にちょっと使うだけのケースであっても、多くの人が「誰々の名言」として、思い描くようなものであれば、著作物かどうかを明確に決めることが難しい以上、許諾を取ることをお奨めします。